日本一の心配性経営者、鉄壁スモールラボの児玉です。
現代は、スマホを開けばSNSやニュースから大量の情報が滝のように流れてくる時代です。 「たった1ヶ月で月商100万円達成!」 「今はこの最新の集客ツールを使わないと時代遅れ!」 「このビジネスモデルで自由なノマド生活を実現!」
こうしたキラキラした情報を見るたびに、「自分の今の地道なやり方は間違っているんじゃないか」「もっと楽に稼げる魔法の方法があるんじゃないか」と焦ってしまうスモールビジネスの経営者は少なくありません。
しかし、自他共に認める「極度の心配性」である私は、こうしたメディアやSNSの情報を絶対にそのまま鵜呑みにすることはありません。なぜなら、無防備に情報を信じて踊らされることは、資金力のないスモールビジネスにとって「致命傷(倒産)」に直結するからです。
今回は、ビジネスという過酷なサバイバルにおいて私たちが絶対に身につけておくべき「批判的思考(情報の裏を読む力)」についてお話しします。
うどんとラーメンが教える「SNS情報の切り取り」

メディアやSNSの情報の「本質」を見抜くために、非常にわかりやすい例を一つ挙げましょう。
例えば、毎日うどんを食べている「うどん好き」な人がいるとします。 しかし、その人が月に1回だけ気分を変えてラーメンを食べたとしましょう。そして、「ラーメン食べたよ!」という内容だけを毎月Facebookにアップします。本当は毎日食べている「うどん」の情報は一切あげません。
さて、この人のFacebookを見ている友人たちは、彼に対してどのような印象を抱くでしょうか? 間違いなく、「この人はすごくラーメンが好きな人だな」ということが分かる(そう思い込んでしまう)でしょう。
これが、SNSやメディアが作り出す「情報の切り取り(錯覚)」の正体です。
ビジネスにおけるSNSの発信も、これと全く同じ構造です。 「月商100万円達成!」と高級ホテルのラウンジの写真をアップしている起業家がいたとします。しかしそれは、月に1回の「ラーメン(たまたま上手くいった瞬間、あるいは見栄を張った瞬間)」だけを意図的に切り取って見せているに過ぎません。
その裏にある、残り29日間の「毎日食べているうどん」——すなわち、泥臭いテレアポ、数え切れないほどの失敗、資金繰りの胃の痛くなるようなストレス、クレーム処理といった「地味で苦しい現実」は、SNSには絶対に投稿されないのです。
ニュースメディアが引き起こす「偏見のメカニズム」

この「情報の切り取り」は、個人のSNSだけでなく、大手のニュースメディアでも日常的に行われています。
ちなみに、日本には数百万人の外国人が来ています。その大多数は、真面目に働き、ルールを守って暮らしている善良な人たちです。 しかし、その中の1人が毎月、殺人などの凶悪犯罪を起こしてニュースになったとしましょう。
メディアがこれをずっと取り上げ続けると、視聴者の目には「外国人=悪いやつ」という風に見えてしまいます。 実際には犯罪を犯していない、残りの中の全く悪くない人たちまでもが、悪いという風な情報に見えてしまうのです。
ニュースメディアは、「平穏な日常(うどん)」を毎日報道しても視聴率が取れません。だからこそ、滅多に起きない「異常な事件や極端な成功例(ラーメン)」ばかりを過剰に切り取って報道します。
その結果、私たちは知らず知らずのうちに、世の中の現実とは全く違う「偏った世界」を見せられ、洗脳されているのです。
鉄壁の法則:疑う力が、あなたの会社を守る盾になる

これらの例から私たちが学ばなければならないのは、その情報が本当なのかどうかというのは、非常に考えないといけない時代になっているということです。
「楽して稼げる」「誰でも簡単に成功できる」といった表面的な情報(ラーメン)に惑わされて、今あなたが毎日コツコツ積み上げている地道な努力(うどん)を投げ出さないでください。 一部の成功者の切り取られたハイライト情報だけを見て、「自分はダメだ」と落ち込む必要もありません。
ビジネスという過酷なサバイバルにおいて、最強の盾となるのは「気合」でも「最新のマーケティングツール」でもありません。 目の前に流れてきた情報に対して、「これは本当に全体を表しているデータなのか?」「月に1回のラーメンを見せられているだけではないか?」と、一歩立ち止まって疑う**「批判的思考(クリティカル・シンキング)」**です。
強者の放つ甘い言葉や、メディアの偏った情報に惑わされないようにして生きていきましょう。 それが、あなたのビジネス(城)を堅実に守り抜くための、第一の防衛線になります。

