日本一の心配性経営者、鉄壁スモールラボの児玉です。
「初めてのお客様となぜか会話が続かない…」 「なんとか場を繋ごうと『今日はいいお天気ですね』と振ってみても、『そうですね』の一言で終わってしまう…」 「一生懸命に商品の説明をしているのに、全く興味を持ってもらえず、営業成績が上がらない…」
店舗での接客や新規開拓の営業をしていると、こんなふうにコミュニケーションの壁にぶつかることはありませんか? 気まずい沈黙が流れる数秒間は、営業マンにとって生きた心地がしないほど長く感じるものです。
なんとか仲良くなろうと、当たり障りのない雑談を振ってみても、お客様の反応はイマイチ。これでは、商品を買ってもらうどころの騒ぎではありませんよね。
「自分には営業のセンスや、気の利いたトークスキルがないからだ」と落ち込む必要はありません。 実は、接客においてお客様と一瞬で心の距離を縮め、営業成績をグンと上げるための、非常にシンプルで強力な方法があります。
今回は、売れる営業マンが必ず使っている「共通言語の魔法」と、それを使いこなすための鉄壁の戦略についてお話しします。
魔法の正体は、お客様との「共通言語」を見つけること

初対面のお客様と一気に仲良くなり、成約率を上げるための解決策。 それは、トークのテクニックを磨くことではなく、お客様と自分の間に「共通言語」を見つけることです。
共通言語とは、お互いが知っていて、興味を持っている共通の話題やキーワードのことです。これがあるかないかで、接客の難易度は天と地ほど変わります。
具体的に、2つの例でご説明しましょう。
【具体例1:趣味や好みの共通言語】
あなたが店舗でお客様を接客している時、店内で流れているBGMについてこんな会話になったと想像してみてください。 お客様:「あ、この曲、〇〇(アーティスト名)ですよね。私、昔から大ファンなんです。」 あなた:「えっ! 実は私も〇〇の大ファンで、先月のライブにも行ったんですよ!」
もしこんな偶然が起きたら、どうなるでしょうか? さっきまでの気まずい空気は嘘のように消え去り、「どのアルバムが好きですか?」「あの曲、最高ですよね!」と、まるで昔からの友人のように一気に会話が盛り上がるはずです。
【具体例2:地域や出身地の共通言語】
別の例を挙げましょう。あなたが地元で営業をしていて、お客様と名刺交換をした際の話です。 あなた:「お客様は、どちらのご出身なんですか?」 お客様:「実は、〇〇高校の出身なんです。」 あなた:「えっ!私も〇〇高校の出身なんですよ!じゃあ、学校の近くにあったあのパン屋さん、よく行きました?」 お客様:「行きました行きました!懐かしいですね!」
これも、一瞬で心の壁を取り払う強力な共通言語です。
人間は、自分と同じ趣味や共通点を持つ人に、強烈な親近感と安心感を抱く生き物です。心理学では類似性の法則とも呼ばれます。 「この人は自分と同じ価値観を持っている」と認識した瞬間、お客様の警戒心(心の壁)はスッと下がります。
共通言語によって心の距離が縮まれば、お客様はあなたの話に耳を傾けてくれるようになります。結果として、「この人が勧める商品なら間違いないだろう」と、自然な流れで成約(売上)に繋がっていくのです。
「共通言語」の弾数を増やすための鉄壁の仕込み

「でも、児玉さん。たまたま好きなアーティストや出身校が一緒になるなんて、奇跡みたいな確率ですよね?」 あなたはそう思うかもしれません。
おっしゃる通りです。自分の狭い趣味の世界や、偶然の出会いだけで共通言語を探そうとすれば、それは運任せのギャンブルになってしまいます。 極度の心配性である私からすれば、運任せの接客ほど恐ろしく、会社を危険に晒すものはありません。
では、どんな年代、どんな職業のお客様が来ても、確実に「共通言語」を見つけ出せるようにするには、どうすればいいのでしょうか?
答えは一つです。 あなた自身の「幅広い知識」を、意図的に増やしておくことです。
自分が好きなジャンルだけでなく、世の中のさまざまなジャンルに興味を持ち、インプットの量を増やしてください。 知識を増やすといっても、学者レベルの深い専門知識が必要なわけではありません。「広く、浅く」で構わないのです。相手が話しやすいように、会話の「フック(引っ掛かり)」を作れる程度の知識があれば十分です。
具体的には、今日から以下のことを試してみてください。
コンビニで普段読まない雑誌の見出しを見る
自分が興味のない「ゴルフ雑誌」「車雑誌」「女性向けのファッション誌」の表紙をパラパラと見るだけでも、「今はこんなのが流行っているんだな」という知識が手に入ります。
YouTubeで違うジャンルの動画を見てみる
普段見ている動画とは全く違う、キャンプ、釣り、最新家電などの動画を1本だけ見てみましょう。
話題のニュースやベストセラー本をチェックする
深く読み込まなくても、あらすじや概要を知っておくだけで、「あ、その本、今話題ですよね!」と話を合わせることができます。
こうして仕入れた幅広い知識は、すべてあなたの脳という「武器庫」にストックされていきます。
知識という「最強の武器」を装備して戦場へ出よ

RPG(ロールプレイングゲーム)で例えるなら、幅広い知識を身につけることは、剣や魔法、回復アイテムなど、ありとあらゆる「武器と道具」をカバンに詰め込んでおくようなものです。
お客様が「最近ゴルフを始めて…」と言えば、スッとゴルフの話題(武器)を取り出す。 お客様が「最新の家電が欲しくて…」と言えば、家電の話題(武器)を取り出す。
このように、自分の中にたくさんの知識(共通言語のネタ)を持っていれば、どんな年代、どんな職業のお客様が来ても、必ずヒットする話題を提供できるようになります。
「営業マンにとって、幅広い知識(語彙力)は一生の財産になる」。 これは私が20年間、自営業として接客を続けてきた中で得た確信です。
トークスキルや話術に自信がないのなら、まずは「知識量」という圧倒的な装備でカバーすればいいのです。それこそが、資金も人脈もない私たちスモールビジネスが生き残るための「鉄壁の接客術」です。
ぜひ今日から、本を読んだり、普段見ないジャンルの動画を見たりして、あなた自身の「共通言語の武器」をどんどん増やしていってください。

